犬の生理(犬のヒート)は、人間の私達とは、時期や期間も全く異なります。
犬のヒート中、お散歩中に他の犬と接したり、正しい知識を持っていないと、トラブルになる可能性も多いにあります。
この記事では、犬のヒートについて、正しい知識を持ち、お散歩やトリミングの際に気を付けたいことをお伝えします。
犬のヒート(犬の生理)について
犬のヒート中の出血は、発情出血ともいわれ、発情前期から発情期にみられる出血のことをいいます。
見た目では、陰部からの出血が分かりやすく、出血は8日~3週間程続く犬もいます。
陰部もふくらみ始めるのが特徴です。
犬のヒートの時期
犬のヒートの時期については、毎年春と秋の2回訪れるとされています。
しかし、近年では、季節に関係なく発情するということが分かってきています。
また、犬のヒートは人間の生理とは違い、避妊をしなければ一生続くものとなります。
犬によっては、発情はしているものの、出血が無かったり、出血量が少ない犬も中にはいますし、自分で出血している陰部を舐めている場合もあるため、普段からよく観察しておくことが大切です。
ヒート中の主な症状
・落ち着きがなくなる
普段と違い、落ち着きがなくなるため、この状態でトリミングした場合、いつも嫌がらない部分を嫌がったり、トリミングする、トリミングに行くこと自体を拒む犬もいます。
・マウンティングをする
興奮しやすく、ぬいぐるみやタオルにもマウンティングする犬もおり、トリミングでオス犬が同じ空間や同じ場所にいる場合、間違って受け入れてしまう場合もあり、とても危険です。
・食欲がなくなる、元気がなくなる
犬の食欲がなくなったり、元気のない様子がみられた場合は、ヒートになっている可能性もあります。体調も優れない中でのトリミングは、かなりハードなものとなります。トリミングのご予約をされていても、別の日程に変更してもらうことをおすすめします。私達も、体調が優れない日に無理にお出かけや予定を入れたくないですものね。
・オス犬が興奮する
犬は、とても鼻が利く動物です。犬の鼻は、人間でいう目に代わる役割を持っているともいわれ、ニオイで様々な情報を読み取っています。発情中のメス犬のニオイはとても強く、半径1キロ以上離れている場所からも、ヒート中のメス犬の情報をキャッチすることができるため、私達人間の想像を遥かに超えた情報交換をしています。そのため、遠くにいるメス犬の情報をキャッチし、オス犬が興奮状態になる可能性は十分にあるのです。
ヒート中の注意点
ヒート中のメス犬のニオイはオス犬にとって、とても魅力的です。
万が一、お散歩中やお出かけ先、トリミングサロンで遭遇した場合、トラブルになり兼ねません。ヒート中のメス犬は普段と違い、気が立っている場合もあるため、喧嘩に発展しやすくもなります。
お散歩やお出かけ、トリミングサロンなど、他の犬と遭遇可能性のある場合は、比較的空いている時間帯に行くか、ご自宅でゆっくり過ごしたり、お散歩が難しい場合は、知育玩具(リッキーマットやノーズワークマット)などを使って、ストレス発散してあげるのもいいですね。
おむつもおすすめです
出血が多い場合は、カーペットやソファ、クッションなどが汚れてしまう場合もあります。
犬用のおむつも、もちろんありますが、中型犬には、人間の赤ちゃん用おむつもおすすめです。犬用おむつよりリーズナブルですし、おしりの部に尻尾を通す穴を開ければ、十分犬用おむつとして使えますよ。
避妊も大切
避妊をすることで、毎回の発情出血もなくなりますし、さらには、乳腺腫瘍や子宮蓄膿症などの怖い病気のリスクも低くなります。
ヒートは、犬によってはストレスにもなりますし、仔犬を生ませる予定がない場合は、避妊をおすすめします。
もちろん、オス犬も同様、去勢をおすすめします。
まとめ
犬のヒートは、私達人間とは異なり、発情出血がみられ、それから3週間程が妊娠可能な時期となります。
ヒート中は、落ち着きがなくなり、怒りっぽくなるため、普段の様子とは一変する犬もおり、犬はとてもナイーブな時期となります。
お出かけやお散歩は極力避け、お家でゆっくり過ごしたり、知育玩具を使ってストレスを発散させてあげましょう。
また、ヒート中のトリミングは、できるだけ避け、日程を変更してもらいましょう。店舗によっては、ヒートの場合は、ご来店をお断りしている場合もあります。
そして、病気予防のためにも、避妊・去勢も選択肢に入れてあげましょう。